[メイン2] 諸星 きらり : そうしてきらりは、ガチャリ、と部屋の外へ出て
大家へと電話を掛けようとすると。

[メイン2] GM : 諸星が外に出ると、隣の部屋の前に人が立っている。

[メイン2] 諸星 きらり : 「………にょわ?」

[メイン2] 御影 照 : 年齢は20代前半くらいだろうか、黒いワンピースを着ており、透き通るようは茶色い髪のナチュラルボブの女性だ。

[メイン2] 諸星 きらり : ちらりと、その人物の方へ視線が向く。

[メイン2] 御影 照 : 肩には白色の可愛らしいポーチとキャンバスバックをかけており、ちょうど出かけるところのようだ。

[メイン2] 諸星 きらり : 「にょわっ……!?こ、こんばんはーっ!」

[メイン2] 諸星 きらり : ぺこりっ!と、その女性へ頭を下げる。

[メイン2] 御影 照 : 「あら。こんばんは」
会釈をする。

[メイン2] 諸星 きらり : 「あ、私、諸星きらりって言いますっ!
 今日からここに引っ越してきたんですけど……」

[メイン2] 諸星 きらり : 「……お姉さんも、このアパートに住んでる人、ですかにぃ?」

[メイン2] 御影 照 : 「これはご丁寧に」

[メイン2] 御影 照 : 「私は御影 照(みかげ てる)っていいます。よろしくお願いしますね」

[メイン2] 御影 照 : 「そうですね。203号室に住んでいます」

[メイン2] 諸星 きらり : 「照さんっ!にょわわっ!かわうぃ~お名前ですね!☆
 よろしくお願いしま……あっ」

[メイン2] 諸星 きらり : と言いかけたところで、声が止まる。
……というのも、この部屋で一体何が起きてしまったのか
もう、知ってしまったため……きらりとしても、引っ越してきたばかりの
この部屋から、また違う場所へ引っ越したいと思っており。

[メイン2] 諸星 きらり : 「……あ、あのぅ~」

[メイン2] 諸星 きらり : おそるおそる声を掛ける。

[メイン2] 御影 照 : 「はい?なんでしょうか」

[メイン2] 諸星 きらり : 「……照さんは、そのぅ~……この、「メゾン松島」で起きた事件について
 何か、知っていたりすることって、ありますかぁ……?」

[メイン2] 諸星 きらり : あまり喋りにくい内容であるため、もじもじとしながら。

[メイン2] 御影 照 : 「え?さぁ…聞いたことありませんね。すみません、まだ日が浅いもので」
目を逸らしながら答える。

[メイン2] 諸星 きらり : 「………」

[メイン2] 諸星 きらり : 説得、振ってもいーでっすか?

[メイン2] GM : どうぞ!

[メイン2] 諸星 きらり : CCB<=80 判定【説得】 (1D100<=80) > 19 > 成功

[メイン2] 諸星 きらり : 「………あのっ、これ!」
思い切って─────事後物件の載った、スマホのページを見せる。

[メイン2] 御影 照 : そのページを見て、重たい口を開く。

[メイン2] 御影 照 : 「…実は大家さんから202号室に住んでいた男性の方が亡くなっていたって聞いたことが…」

[メイン2] 御影 照 : 「大家さんからは悪い噂が立つから言わないでくれって言われました。私が話したってことは誰にも言わないでくださいね?」

[メイン2] 諸星 きらり : 「っ………!!」
その真実を聞き、口が大きく結ばれる。

[メイン2] 諸星 きらり : ……ということは、眠りかけた時に見た、あの男の姿に
……お部屋にいた、虫さんは……。

[メイン2] 諸星 きらり : 辛そうな表情で俯き、気分が大きく下がった様子になる。

[メイン2] 諸星 きらり : 「……わかり、ましたにぃ……」

[メイン2] 諸星 きらり : 「あの……私、引っ越してきたばかりですけど
 ……もう、すぐにお引越ししたいと思いますっ」

[メイン2] 御影 照 : 「そうなんですか。せっかく知り合えたのに少し残念です」

[メイン2] 諸星 きらり : 「……ごめんなさいぃ……」
申し訳なさそうな顔で。

[メイン2] 諸星 きらり : 再度、ぺこりと頭を下げ、そのまま照のいない場所まで足を運ぶ。

[メイン2] 諸星 きらり : そうして─────スマホ、電話番号を入力する。
大家さん宛だ。

[メイン2] 大原 : 電話をすると大原が出ます。

[メイン2] 大原 : 『もしもし』

[メイン2] 諸星 きらり : 「あ、も、もしもし大原さん……!あ、あのぅ~……
 ……少し、言いにくいことなんですけどぅ……」

[メイン2] 諸星 きらり : 「……やっぱり私、ここに引っ越すのやめる、と言いますか……
 ……また違う場所に、引っ越そうって、思ってます……」

[メイン2] 大原 : 諸星の声色に少し驚き

[メイン2] 大原 : 『ええ!?なにかあったのですか?』

[メイン2] 諸星 きらり : 「にょわっ……!?え、えっと、えっとえっと……!
 大したことじゃないですっ……!」

[メイン2] 諸星 きらり : 「……えっと、えっと、そのぅ、お昼寝した時に……誰か、知らない人が
 いたような気がしたり……あとあとあと……そのぅ
 お部屋に……虫さんが、いたり……」

[メイン2] 諸星 きらり : 「……調べたら、そのぅ……このお部屋、事故物件で……
 なので………もにょもにょ……」

[メイン2] 大原 : ''事故物件''の言葉を聞き、息を呑むが

[メイン2] 大原 : 『ああ、諸星さんは知ってしまったのですね』

[メイン2] 諸星 きらり : 「………ふぁい……」
申し訳なさそうな声のトーンで。

[メイン2] 大原 : 『……もしよろしければ、明日私の家を訪ねてもらえますか?詳しい事情はそこでお話しします』

[メイン2] 諸星 きらり : 「………!!……は、はいっ……!!
 ……その、私も……気になる、と言えば、気になる……ので」

[メイン2] 諸星 きらり : 「説明、お願いしますにぃ!」
電話越しに、その場で頭を下げる。

[メイン2] 大原 : 『いえ、こちらも騙すようなことをしてしまって申し訳ありません』

[メイン2] 諸星 きらり : 「!! い、いえいえっ!その……こうゆうのは、仕方ないですっ
 だって、みんなに教えたら、怖がられちゃうのは……
 私も、分かりますっ……!」
きらりも、なんだか申し訳なくなり、同情の念が込み上げてきて。

[メイン2] 諸星 きらり : 「そ、それでは明日!……また、よろしくお願いしますっ!」

[メイン2] 大原 : 『はい。また明日よろしくお願いします』

[メイン2] 諸星 きらり : はいっ!と元気よく返事をし、通話を切った。

[メイン2] 諸星 きらり : 「……はふぅ……アンハピハピだにぃ……」
そう溜息を吐き、自分の部屋へと戻って行くのであった。

[メイン2] 諸星 きらり :  

[メイン2] 諸星 きらり :  

[メイン2] 諸星 きらり :  

[メイン2] 八雲みかげ : 調べたいなら、まず足を。

[メイン2] 八雲みかげ : 漫画で読んだキーワードを頭に。
みかげは一人で管理会社のビルへと来た。

[メイン2] 八雲みかげ : ……ちょっと、結構不安かも。
今まで、みんながいたからこういう気持ちは出なかったけど……

[メイン2] 八雲みかげ : 一人になったら、うぅ……ドキドキしてきた。
……でも、みんなも同じ気持ちだよね。
それなら、いい子で頑張らないと!

[メイン2] 八雲みかげ : ふんす、と意気改め。

[メイン2] 八雲みかげ : 家主さんから、連絡は通してもらったはず────。
と、不動産へと足を運ぶ。

[メイン2] 八雲みかげ : 「ごめんくださぁい~……」

[メイン2] 従業員 : 駅前の一等地に所在する不動産会社。受付には女性従業員が座っている。

[メイン2] 従業員 : 「こんにちは。どういったご用件でしょうか?」

[メイン2] 八雲みかげ : 「あっ、すみません!
 メゾン松島という物件について、お話があって……」

[メイン2] 八雲みかげ : と、現管理人の名前を出す。

[メイン2] 従業員 : 「個人情報になりますから、本来ならお話しできないのですが…」

[メイン2] 従業員 : 「最低限のお話で宜しければ…」と言い、以下の情報を教えてくれる。

[メイン2] 従業員 :  

[メイン2] 従業員 : ・アパートの住人は諸星きらりを含め5人。現在は302号室だけが空き部屋となっている。
(各部屋に誰が何人住んでいるかは教えてもらえない)
・202号室の住人は昨年の12月24日に死体で発見されており、302号室にあっても住人が死亡しているため未だ空き部屋になっている。
・現在の大家は3年前に前の管理人からアパートを購入している。前管理人については既に資料が残っていない。
・ここだけの話、アパートはいわゆる事故物件マニアには有名らしい。そういう方面に詳しい人からなら何か話を聞けるかもしれない。

[メイン2] 従業員 :  

[メイン2] 八雲みかげ : ふむふむ、と頷き。
つま先を立たせて、従業員と目を合わせながら。

[メイン2] 八雲みかげ : 「えへへ、ありがとうお姉さん!
 わかった、ここの事はヒミツなんだね!」

[メイン2] 八雲みかげ : しーっと、指先を立てて。

[メイン2] 従業員 : 「はい、くれぐれも他言無用でお願いします」

[メイン2] 八雲みかげ : うん、わかった!ありがとうございました~!とぺこりと頭を下げて。

[メイン2] 八雲みかげ : 手をぶんぶん、と降りながらその場を後にした。

[メイン2] 八雲みかげ :  

[メイン2] 八雲みかげ :  

[メイン2] 八雲みかげ :  

[メイン2] 八雲みかげ : ────そして、到着したのは302号室。

[メイン2] 八雲みかげ : 問題の場所。
そう、首吊り事件が発生した、発端の部屋。

[メイン2] 八雲みかげ : もし、202号室と同じことになってたら……と思うと、心臓がばくばくと高鳴って仕方がない。
……ミィが、今から一人でここに……行くんだよね。

[メイン2] 八雲みかげ : すう、はあ、と息を吸う。
大丈夫、ミィはいい子なんだから、このくらい。

[メイン2] 八雲みかげ : こんこん、とノックをして。
扉に聞き耳を立てる。

[メイン2] 八雲みかげ : CCB<=90 いい子(探索技能) (1D100<=90) > 76 > 成功

[メイン2] GM : 部屋には鍵がかかっており、玄関扉の郵便受けは「投函不可」と書かれたテープが貼られている。

[メイン2] GM : 八雲は部屋の中から悪臭がすることがわかります

[メイン2] 八雲みかげ : 「…………っ、ぅ」

[メイン2] 八雲みかげ : 思わず、鼻をつまむ。
けれど遅い。匂いは染み込むように、鼻に効く。

[メイン2] 八雲みかげ : ……本当に、本当にここが……
でも、ミィがいかないと……!だめ……
アーたんやきらたんに、同じ事させられない……!

[メイン2] 八雲みかげ : 高鳴る胸を左手で押さえながら。

[メイン2] 八雲みかげ : かちゃり。

[メイン2] 八雲みかげ : 未知へとつながる扉へと、足を踏み入れる。

[メイン2] GM : 室内に入ると顔をしかめるほどの臭気が鼻を刺す。生ゴミなどの最低限の物を処分しただけで家具などの生活用品は当時のままになっているようだ。

[メイン2] 八雲みかげ : 「うぇええ~~……凄い匂い……マスク……は高いや……」

[メイン2] 八雲みかげ : ハンカチで鼻を抑えながら、涙目で辺りを見回していく。

[メイン2] 八雲みかげ : ぅう、がんばろう、頑張ろう……!

[メイン2] 八雲みかげ : CCB<=90 いい子(探索技能) (1D100<=90) > 58 > 成功

[メイン2] GM : 室内にはテレビなど家電やタンスなどの収納が置かれている。部屋全体の作りは202号室と変わりはなく、備え付けられたロフトの下には押し入れがある。

[メイン2] 八雲みかげ : タンス、覗いてみるよ

[メイン2] GM : タンスの裏に紙のようなものが挟まっている。手に取るとそれは封筒であることに気づく。

[メイン2] 八雲みかげ : ……これは、封筒……?
人の物を勝手に見ちゃいけないけど……

[メイン2] 八雲みかげ : でも、今だけは悪い子!

[メイン2] 八雲みかげ : 封筒を、開いて覗くよ

[メイン2] GM : 封筒の表面には「遺書」と書いてある。

[メイン2] GM : 「夢を見る。また同じ夢だ。影が近づいてくる。黒い影だ。追ってくる。どこにいても逃げられない。影が近づく。やめろ、私に触るな、触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな触るな
シニタクナイ」
探索者はその異様な文面を目撃し、筆者の絶望的な最期を想像してしまうだろう。SANc(0/1)

[メイン2] 八雲みかげ : CCB<=64 SANc (1D100<=64) > 60 > 成功

[メイン2] 八雲みかげ : 遺書────?と訝しげに思ったのもつかの間。

[メイン2] 八雲みかげ : 中に描かれた、凄惨な内容に思わず。

[メイン2] 八雲みかげ : 「……ひっ」

[メイン2] 八雲みかげ : ぞわり、一歩後ずさる。

[メイン2] 八雲みかげ : 黒い影、夢……?
ミィが、ミィたちが見たのが同じなら……

[メイン2] 八雲みかげ : ……あんまり、考えないようにしよう。
だって、もしそうなら……

[メイン2] 八雲みかげ : ふるふる、と頭を振り。

[メイン2] 八雲みかげ : 押し入れを覗いてみる!

[メイン2] 八雲みかげ : CCB<=90 いい子(探索技能) (1D100<=90) > 63 > 成功

[メイン2] GM : 押し入れの中には布団や衣装ケースなどが押し込められている。引き戸を開けると中にいた害虫が驚いたように外へ飛び出してくる。
八雲は衣装ケースの下の床に扉のようなものがあることが分かる。どうやら点検用の扉のようだ。

[メイン2] 八雲みかげ : 「うぁああっ!?」

[メイン2] 八雲みかげ : 思わずとすん、尻餅をついてしまうが。

[メイン2] 八雲みかげ : 視線が下になったことで見えた。
これは────扉?

[メイン2] 八雲みかげ : 「……下に行く用の、かな……?」

[メイン2] 八雲みかげ : この下って言えば……。

[メイン2] 八雲みかげ : ごくり。息を呑み。

[メイン2] 八雲みかげ : 扉を────開く。

[メイン2] GM : 扉を開けると床下に続いている。

[メイン2] GM : 床下は真っ暗で辺りを見渡すことが出来ない。

[メイン2] 八雲みかげ : 「う、くらっ……」

[メイン2] 八雲みかげ : 目をしぱしぱとさせながら。

[メイン2] 八雲みかげ : アリスから、何かあった時用と。
渡されていた懐中電灯をちかり、と光らせる。

[メイン2] GM : 誰かが入ってきたのか、扉が開く音が聞こえましたね

[メイン2] 八雲みかげ : そして────続けざまに聞こえたのは、聞き馴染みのある声。

[メイン2] 八雲みかげ : ……!!もしかして……!

[メイン2] 八雲みかげ :  

[メイン2] 八雲みかげ :  

[メイン2] 八雲みかげ :  

[メイン2] 八雲みかげ : 「ただいまぁ~~!姉ちゃ、ミィが帰ってきたよ~!」

[メイン2] 八雲みかげ : がらがら、と玄関を開く。

[メイン2] 八雲みかげ : すう、と息を吸えば。
木やイグサの匂いがする、和が詰まった部屋。

[メイン2] 八雲みかげ : よく言えば、昔ながらの風情ある家。
悪く言えば、古くさい。

[メイン2] 八雲みかげ : そんな我が家は、みかげにとって────とても、好きだ。

[メイン2] 八雲みかげ : 八雲家は、母親、父親、姉、みかげの4人家族。

[メイン2] 八雲みかげ : 子どもが二人いるという事は、家計に置いてシビアにならざるを得ない。
金が豊富にある家庭でもなければ、様々な物を切り詰めないと到底生活することはできない。

[メイン2] 八雲みかげ : だからこそ。
みかげは、そんな中でも産んでくれ、愛してくれる家族がいてくれることが。
とても、好きなのだ。

[メイン2] 八雲みかげ : 靴をぽいっと、脱ぎ。
片手にビニール袋を抱えながら、リビングへと向かう。

[メイン2] 八雲みかげ : 「姉ちゃ姉ちゃ~!ねえねえ聞いて!」

[メイン2] 八雲みかげ : 八雲家の不幸は、貧乏であることともう一つあった。

[メイン2] 八雲みかげ : みかげの姉が、無実の罪で逮捕されたことだ。

[メイン2] 八雲みかげ : 幸いすぐに釈放はされたものの、世間体は苦しかった。
白い目で見られ、貧乏盗人家族など罵られることもあった。

[メイン2] 八雲みかげ : けれど、それでも。
みかげは、絶望していない。

[メイン2] 八雲みかげ : なぜって?

[メイン2] 八雲みかげ : 「今日!────友達と一緒にお菓子作り、したんだぁ~~!!」

[メイン2] 八雲みかげ : みかげと一緒にいてくれる、友だちがいるから。

[メイン2] 八雲みかげ : こんなみかげでも、一緒に遊んでくれる友達がいる。
そんな人がいるだけで、みかげは希望を持てる。
彼女の願いに、影は差し込まない。

[メイン2] 八雲みかげ : 屈託なく笑い、自慢するようにお菓子を見せる。

[メイン2] 八雲みかげ : だからミィは、みんなに迷惑を掛けない、”いい子”になる。

[メイン2] 八雲みかげ : だって、だって。

[メイン2] 八雲みかげ : ミィ、アーたん、きらたんのこと────大好きだもん!

[メイン2] 八雲みかげ :  

[メイン2] 八雲みかげ :  

[メイン2] 八雲みかげ :